SPECIAL2018.3.09 (Fri)

「広報活動って意味あるの?」と思っている人に伝えたい話

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  • 清田晶子 | Akiko Kiyota
  • 株式会社シグナル PRコンサルタント

こんにちは。PRコンサルタントの清田です。
広報活動のご支援をしていると、ときどき広報担当者様が他部署からの協力を得るのに苦労されている様子を垣間見ることがあります。横の連携がスムーズな企業がある一方で、たとえば営業部が顧客から得た声が広報部にうまく連携されないなど、もったいない状況が起きている企業もあるようです。

どの部署も忙しい中で社内の協力を得られる状況をつくるには、PR会社が広報活動の意義を正しく伝えて理解を広めることも必要なのではないか……そんな思いから、ここで改めて広報活動の意義についてお話ししたいと思います。

なぜ広報活動が必要なのか?

これだけ多くの情報が発信されるようになった現代では、企業は「ここにあなたに合った情報がありますよ」と発信し続けないと、生活者から忘れられてしまいます。手段は違えども、この気づいて振り向いてもらおうとする考えは広告でも広報でも同じですね。ですが広報活動では、そのさらに先にある生活者を含めたステークホルダーとの関係性構築までもを目的とします。

そのためには、継続的に何度も情報に触れてもらえるようにし、商品やサービス、ブランドを深く知ってもらう取り組みが必要です。つまり、企業は広報活動としてメディアなどを通じて情報を発信し続け、ステークホルダーとの接点を継続的に持つことが大切なのです。これは、種をまいて育てていくような時間のかかる作業です。広報活動の成果がすぐに出にくい理由は、ここにあります。ですが、これをやらなければ商品やサービス、ブランドを理解してもらうことはできません。

広告とはどう違うのか?

こう説明すると、「広告を出し続ければよいのでは?」という疑問も湧くかもしれませんね。シグナルはPR会社ですが、広告という手段を否定する立場ではありません。メディア露出を目指すだけでなく、うまく広告を組み合わせることで広報活動の効果が上がることもあります。

ただし、広報活動によってメディアに露出するのと、広告を掲載するのとでは生活者からの見え方は異なります。たとえば私が、「私って、かわいくて頭が良くて、モテモテなの~」と言ったらどう感じますか? 多くの方は、私の主張を信用しにくいのではないでしょうか。それに対して第三者が私をほめているのを聞いた場合はどうでしょう? 客観的な第三者の意見のほうが、説得力があって信用されますよね。

上記は極端な例でしたが、メディアを通じて露出するというのは、先ほどの“第三者”によって語られることにあたります。それに対し、広告は自社発信ですよね。このことから、信頼の獲得という観点で見るとメディア露出(広報)と広告には見え方の違いが生まれるのです。

どういったときに社内の協力が生きてくるのか?

広報活動では、どういったときに社内の協力が必要となるのでしょうか。一例をご紹介したいと思います。たとえば、新商品の発売前に報道資料をつくるとしましょう。仮にその商品が既存商品にマイナーチェンジを施したものであった場合、「なぜそれを、いま売り出すのか?」がきちんと伝わらなければ、メディアに取り上げてもらうことはできません。

こういった場合、PR会社では他社の傾向や社会背景などを徹底的に調べて切り口を見つけ出しますが、こうした作業のなかでは、営業や技術などの担当者様でないとわからない情報が必要となるときもあります。「顧客からこのような声が上がっている」「求められている技術課題を解決するためだった」といった現場の情報をもとに、“なぜ、いま”を裏付けることでメディアに響く資料が出来上がるのです。

よりよい広報活動のためにご協力ください

PRコンサルタントもお客様である広報担当者様も、メディアのさらに先にいらっしゃるステークホルダーからの反響をダイレクトに受け取れる機会はそう多くはありません。やはり生の情報をお持ちなのは現場にいらっしゃるご担当者様であり、そうした方にご協力いただければ、広報活動はよりよいものになります。PR会社が間に入って現場の方に直接ヒアリングさせていただくこともありますが、その際はどうか力を貸していただければと思います。私たちも、現場の方にまで信頼してご協力いただける存在になっていけるよう努力していきたいと思っています。

構成:福田さや香