Businessman pointing at social media texts and cartoon
SPECIAL2017.10.13 (Fri)

【速報】動画投稿数が4倍に!? 2017年度上期SNSのトレンドレポート

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  • 蛯谷颯一郎 | Soichiro Ebiya
  • 株式会社シグナル SNSディレクター

こんにちは。SNSディレクターの蛯谷です。
僕は企業のSNSアカウントの運用サポートを主な仕事としており、そのために各SNSプラットフォームについての調査も随時行っています。今後、半期ごとにシグナルバナナを通して僕が調査したSNSの動向をレポートします。実運用から得た知見も交えてお伝えしますので、参考にしていただければ幸いです。

2017年度上期における主要SNSの動向

Instagramが「ストーリーズ」機能をリリースしてから1年。動画やライブ配信サービスはSNS全体の大きなトレンドとして定着してきました。その他にはどのような動きがあったのでしょうか? 企業アカウントによく使用されるFacebook、Twitter、Instagramのプラットフォームをピックアップして細かく解説します。

Facebook
傘下であるInstagramの「ストーリーズ」と同様の機能を導入し、360度動画をライブ配信できるサービス「Live 360」のアップデートで4K・VRに対応するなど、Facebookでも動画機能の強化が目立ちました。最近では記者発表や、イベント、セミナーなどでライブ配信機能を使う企業も増え、動画を使ったPRが本格化しています。

Twitter
プロフィールアイコンの丸型化、サイドナビゲーションの追加、「返信」「リツイート」「いいね」数のリアルタイム更新など、仕様変更が多くありました。5月下旬には対話形式の新しい広告フォーマット「ダイレクトメッセージカード」を発表。Twitterではこのダイレクトメッセージカードのように、問いかけに対してユーザに複数の選択肢を提供し回答させる「リアクション誘導ボタン」を設定した投稿や、キャンペーンの抽選結果がその場で分かる「インスタントウィン」の活用が企業プロモーションのトレンドとなっています。

Instagram
9月に「全世界における25歳未満のInstagram平均利用時間が1日32分以上」というデータを公表し、また国内のアクティブ率・ユーザ数の伸び率からも、今最も勢いがあると言えるInstagram。爆発的な人気を得た「ストーリーズ」は8月に1周年を迎え、「フェイスフィルタ」や「ハッシュタグスタンプ」の追加など着々と機能を拡充しています。7月には「Instagramを利用している全企業アカウントの50%以上がストーリーズを利用した」と発表。複数枚投稿や分割アートを駆使し、趣向を凝らした投稿を行う企業アカウントも増えています。

主要SNSの月間ユーザ数比較

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国内の最新月間アクティブユーザ数(2017年10月13日現在までに発表された数値) ©SIGNAL, Inc

Twitterは2016年11月に国内の月間利用者数を4000万人と公表して以来、最新ユーザ数の発表はありません。ただし、Twitter Japanは昨年度末に「2017年度はアクティブユーザの獲得と動画広告プラットフォームに注力する」と公表しており、一部の調査機関では2017年に入ってユーザ数の伸びが復調しているとするところもあります。

総務省が7月に発表した調査によると、Facebookは2016年の10代における利用率が18.6%と3つのプラットフォームで最も低く、20代の利用率も前年比-7%と“若者のFacebook離れ”が進んでいるようですが、利用者全体で見ると2017年2月より国内月間ユーザ数は100万人伸長。継続的に利用者数を拡大しており、世界的にみても2015年11月から4億人増加の20億人という月間利用者数(6月28日発表)を記録するなど、まだまだSNSの代表格としての人気は衰えていないようです。

Instagramは、10月3日に国内月間ユーザ数が2000万人を突破したと発表しました。2016年12月に公表された1600万人から1年を待たずに400万人増加し、全世界では月間ユーザ数が8億人を上回っています。

全体としてFacebookは結婚や出産などライフイベントの報告の場、Twitterは日常生活のつぶやきや趣味・娯楽の情報収集用、Instagramは親しい友人と繋がったカジュアルな投稿の場と、各プラットフォームの“使い分け”が顕著になってきています。

2017年上期にSNSで注目された投稿

6月に国内電機メーカーが公式Twitterアカウントを通じ、他社の新作ゲーム機に収録されるゲームタイトルに対して独自の基準で価格設定する投稿をしたことで、多くの批判を浴びる事件がありました。同社は投稿を削除し、「不適切な発言だった」と謝罪しましたが、その後アカウントの運営を停止する事態となりました。

SNSの中でも特にTwitterでは、気軽な投稿やタイムリーな話題でユーザとの距離を近づけようと試みる企業が多く、企業アカウントからの「ネタ」投稿なども好意的に受け入れられる傾向にあります。しかし、他社製品の話題を扱う際には当然のことながら自社製品以上に注意を払わなければなりません。今回、問題の投稿により、かねてから人気のあった同社の別アカウントが一定期間更新を停止するなどの影響を与え、企業全体の不利益に繋がりました。

Twitter上で見られる企業同士のコミュニケーションやネタ投稿は、互いの製品・サービス・ブランドへの敬意の上に成り立っています。担当者が裁量を持ってSNSに合わせたユーザ目線で運用することは大切ですが、それ以上に最低限の禁止事項などは事前に社内で決定し、遵守することが求められます。

主要SNSの機能追加・更新情報

Facebook
9月末に、自身のアカウントにアクセスできなかった際の本人認証方法として、「顔認識」を使ったアカウント復元をテスト中であると公表しました。これにより、飛行機の中や旅行中などSMSで再認証に必要なセキュリティコードが受け取れないときにも、素早く簡単にアクセスを取り戻すことができます。

Twitter
9月27日に、日本語、中国語、韓国語以外の言語において文字制限数を140文字から280文字へ拡大するためのテストを実施すると発表しました。全利用者の5%を対象に4〜6週間程度の試用期間を設け、テスト結果や利用者の意見をもとに、「ユーザが利用しやすい方法を採用する」としています。

Instagram
「ストーリーズ」のコンテンツがモバイルおよびデスクトップのWebブラウザでも表示可能になったとし、数週間かけて運用を開始していくと8月末に発表しました。数カ月後には、モバイルブラウザからも「ストーリーズ」の投稿が可能になるとしています。

2017年下期も引き続き“動画中心”の見込み

Instagramでは、ユーザによる動画の視聴時間が前年比+80%、動画の投稿数も昨年に比べ4倍近く上昇し、SNSを含む配信コンテンツでは動画が主流となっています。Facebook、Twitter、Instagramの3社とも動画やライブ配信機能に重きを置く意向を示しており、2017年下期も引き続きその傾向は維持されるでしょう。

構成:入松川周子

インフォグラフィックデザイン:金井冬樹