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HOW TO2017.9.21 (Thu)

初心者のギモンに回答! いまさら聞けない「運用型広告」基礎の基礎

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  • 前田顕毅 | Akitaka Maeda
  • 株式会社シグナル 広告ディレクター

こんにちは。広告ディレクターの前田です。
インターネットの世界ではすでに定着している「運用型広告」ですが、仕組みや課金方式などがイマイチよくわからないという方はまだ多いのではないでしょうか? Webで調べてみても「SSP」や「DSP」など見慣れない単語が並び、ハードルが高く感じられてしまうようです。もっと簡単な言葉で説明してくれればいんですけどね……。

そこで、今回は初心者からの質問に答える形で、今さら聞けない運用型広告の基礎の基礎をできるだけ噛み砕いてお伝えしたいと思います。

そもそも運用型広告って何ですか?

質問者として協力してくれるのはWebディレクターの堀くん。今年4月にシグナルに入社した彼は、これまで運用型広告に携わる機会がなかったため本当に初心者です。

堀:よろしくお願いします! 広告っていうと新聞や雑誌がまず思い浮かびますけど、運用型広告はインターネット上の話ってことで合ってますか? 新聞や雑誌の広告とは何が違うんでしょうか?

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前田:インターネットの広告で合ってますよ。新聞や雑誌の広告というのは、「純広告」といって広告枠を買えば一定期間同じ広告が掲載されるタイプです。インターネット上にも純広告はありますが、運用型がそれらと違うのは、掲載して終わりではなく掲載後に広告を最適化していける点にあります。

堀:最適化ですか?

前田:そう。まず、運用型は最初に目標を設定します。その目標を達成するために運用開始後にバナーやテキスト、リンク先などを変更して広告を最適化していくことができるんですよ。

堀:なるほど。実績を見て軌道修正ができるんですね。

前田:そうです。広告枠を買う方法だと、掲載後に実績が良くなかったとしても画像を差し替えるなどといったことはできません。運用努力によってパフォーマンスを改善していけるのが運用型の大きな特徴ですね。

堀:先ほどから出てきている「目標」っていうのは?

前田:よくあるのは、商品などの申し込みや問い合わせの件数ですね。申し込みの獲得単価、サイトへの誘導数、掲出したバナーのクリック率が目標となることもあります。シグナルに運用をお任せいただく場合、目標値は過去の実績を見ながらお客様と一緒に決定しています。

堀:運用型広告の概念は分かったんですけど、実際どういう種類があるんですか?

前田:検索エンジンで検索結果の上のほうに表示される「リスティング広告」や、Webメディアなどに表示される「バナー広告」もありますが、最近だと「動画広告」が多いですね。他にも、メディアの記事と記事の間に表示させる「インフィード広告」、ユーザーの属性に応じて商品をおすすめする「レコメンド広告」をはじめ、近年はさまざまな広告が登場しています。

堀:運用型広告がよく使われるのはどういうケースですか?

前田:まずは認知を拡大させたいときですね。リアルな店舗でも、存在を知られていなければお客さんが来ませんから、ポスティングをするじゃないですか。Webも一緒で、まずは商品やサイトの存在を知ってもらうために広告を出し、そこから問い合わせや申し込みにつなげていくんです。商品やサービスの販売以外だと、キャンペーンやイベントの告知などもありますね。

運用型ならターゲットに向けて配信できる。その方法は?

堀:なるほど。運用型であっても、多くの人に見てほしいっていう考え方は普通の広告と一緒ですね!

前田:そうですね。それに加えて細かいターゲティングができるので、ターゲットに合致した人により多く届けるということができるんですよ。

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前田:たとえば商品がママ向けだったら、ママ系サイトのドメインを指定して広告を配信することもできますし、サイトの読者傾向をもとにママが多いサイトに配信することもできます。他にも、年齢や興味関心などユーザーの属性に基づいて配信することもできるんです。

堀:その属性情報ってどうやって取得してるんですか? 自分の情報がいつの間にか知られてるのって、怖いなと思う部分もあるんですけど。

前田:検索や閲覧の履歴から類推されていることが多いですね。いま自分がどういった属性と判別されているのかを確認する方法もありますよ。たとえばGoogle広告なら、Googleの広告設定の管理ページから確認できます。僕が以前見たときには仕事で美容関連のサイトを検索することが多かったからか、25~34歳女性になってましたが(笑)。仕事用の端末じゃなく、プライベートのスマホとかなら趣味が反映されやすいと思いますよ。

堀:僕は年齢、性別ともに「不明」になってますね……。

前田:Facebookだともっとわかりやすいですよ。タイムラインに表示された広告の右上の下向き矢印をクリックして、「このメッセージが表示される理由」っていうオプションを選択してみてください。ページが開いたら「広告設定の変更」をクリックすると、自分がどういう「趣味・関心」を持っていると判断されたかが確認できますよ。これは今までにどういった記事にリアクションしたかで自動的に判別されています。

堀:僕は、「水曜どうでしょう」に関心があると判断されたみたいです。なるほど、こうやってより関心が高い広告が表示されるようになってるんですね。

出稿費用っていくらくらいなんですか?

堀:単刀直入に聞きますけど、運用型広告って費用はいくらかかるんですか?

前田:何の広告かにもよるんですけど、やろうと思えば1000円くらいの少額からでも出稿できます。ただ、運用型広告のメリットであるパフォーマンスの改善をしていくためには1000円分の出稿だと十分な情報がとれないんですよね。配信できる数も限られてしまうので、効率もいいとは言えません。

ちなみに運用を任せていただく場合、目標に到達するためにはいくらくらい出稿するのが望ましいかは、シグナルがシミュレーションしてご提案できます。

堀:たとえばFacebookの場合だと、1日に訪問する人数ってだいたい決まってるわけじゃないですか。お金をかければかけるほど多くの人にリーチできるわけじゃないのかなって思うんですけど。

前田:Facebookの場合はターゲティングを細かくすればするほどリーチできる母数は減ってきますので、限界はあると思います。それに加えて、他社の出稿状況が影響するため、単純にお金をかけた分だけ多くの人にリーチできるわけではありません。これを理解するには運用型広告の入札の仕組みを知っておく必要があるので、そちらを先に説明しましょう。

堀:入札の仕組み、知りたいです! そもそも、出稿すれば必ず広告が表示されるわけじゃないんですね。

前田:そう。広告出稿をまとめているネットワークがあって、広告を出したいときにはそのネットワーク内で入札をするんです。リスティングを例にとると、「牛丼」というキーワードに対してA社が100円、B社が110円、C社が120円、D社が130円で入札していたとしますよね。

すると、ターゲットが「牛丼」と検索した直後に、一瞬で入札金額が高い会社を判断して、入札に勝った会社だけが検索結果ページに広告を表示させることができるという仕組みなんです。わかりやすくするために枠が3つしかないと仮定すると、D社、C社、B社の順に表示されて、A社の広告は表示されません。

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前田:このときA社が「1週間に500万円」など、短期間で大きな予算の出稿をしようとするとどうなると思いますか? 短期間に集中してB社、C社、D社に入札で勝たなければいけないので、1回あたりの入札金額を高めなければいけなくなるんですよ。結果、入札コストが膨らんで投資対効果が下がってしまうわけです。逆に長期間でもよければ、入札金額を下げても少しずつ表示されていくので獲得単価を下げることができます。

堀:仮にA社が入札金額を100円のままにした場合、広告枠が3つなのに勝てない入札金額で出稿し続ける意味ってあるんですか?

前田:入札金額が低いと一番目立つ枠には広告を表示できませんが、実際には枠自体はたくさんあるので極端に他社とかけ離れた入札金額でなければ表示されます。入札は広告枠が含まれるページをユーザーが開くたびに行われていますしね。もし、入札金額が低過ぎて表示されないのであれば、運用開始後に入札金額を上げることもできますよ。

堀:入札の結果、いくら費用がかかったかはどうやって計算されるんですか?

前田:クリック課金や、表示によって課金されるインプレッション課金、動画の視聴課金、SNSユーザーのリアクションに応じて課金されるエンゲージメント課金など、広告プラットフォームの課金形態によりますね。

堀:クリック課金というのは、クリックされたらお金がかかるってことですか?

前田:そうです。金額は、クリックされたときにいくらで入札していたかによって決まります。入札金額は途中で変更が可能ですし、「牛丼」だったら100円だけど、「牛めし」だったら50円にするなど、複数パターンの入札をすることもできますので、クリック時に発生した費用が積み重なって総費用になると考えてください。

堀:どういう戦略で入札して成果を上げていくのか興味が湧きますね! 競合に勝ちつつ適正な費用で成果を出さないといけないじゃないですか。商品も、たとえば牛丼と不動産だったら全然戦略が違うんでしょうし、入札金額以外にもテキストとかバナーなどクリエイティブの要素も影響しますし。

前田:だからこそ、運用型広告がおすすめなんですよね。出稿して終わりじゃなく、一定期間様子をみて、実績に基づいて入札を調整したりクリエイティブを差し替えたりといった改善ができますから。事前にシミュレーションもしますが、実際に申し込みが何件入るかはやってみなければわかりません。実績と私たち運用者の経験をもとに調整をかけて成果を出していくんですよ。

堀:かっこいい……。今日は基礎的な部分だけでしたが、もっと広告運用のこと知りたくなりました。

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広告運用は委託することもできます

今回は基礎の基礎ということで、運用型広告のざっくりとした概要をご説明しました。実際に広告を運用するにはより詳しい知識が必要ですが、基礎が分かっていればその先の理解がスムーズになるでしょう。

シグナルでは広告の運用代行もしています。どのように出稿したらよいか、どの媒体を選べばよいかなど、ご相談に乗ります。お気軽にお問い合わせください。

構成:福田さや香

写真:板谷俊成