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HOW TO2018.3.15 (Thu)

プレゼン中に相手の興味を引き付けるための小さなテクニック

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  • 長島愛里香 | Erika Nagashima
  • 株式会社シグナル PRコンサルタント

こんにちは。PRコンサルタントの長島です。
プレゼンなど大勢の前で話をする際、みなさんはどのような点に気を付けていますか? 私は過去に「ただ話すだけでは聞いてもらえない」という経験をし、それからというもの相手の興味を引くための小さな工夫をするようになりました。

今回は、その背景と私が実践しているテクニックについてお話ししたいと思います。

ただ話すだけでは聞いてもらえなかった保育士時代

私は前職で保育士をしていました。意外に思われる方もいるかもしれませんが、保育士は子どもだけでなく、保護者や地域の方々といった大人の前でも話すことが多い仕事です。しかし、その中でもやはり「話をきいてもらう」という点で苦労したのは、子どもが相手のときでした。純粋な子どもは時に残酷なほど正直ですから、興味を引き続けないと話を聞いてはくれなかったのです。

当時、子どもたちに話を聞いてもらうために意識していたのは、

(1)相手に心の準備をさせる
 ⇒大切な話は、前日に概要を説明して心の準備ができるようにする
(2)離れた興味を“変化”で引き戻す
 ⇒話し方に強弱・緩急の変化をつけて、興味が離れないようにする
(3)話に相手を巻き込む
 ⇒一方的に話すのではなく、相手にも意見を求めて巻き込む

この3つ。PRコンサルタントとなった今、ありがたいことに「プレゼンがうまいね」とお客様や上司から褒めていただけることもあるのですが、こうした過去の努力が活かされているのかもしれません。では、上記3点をどのようにビジネスシーンに置き換えているのか。次の項でご説明します。

育児経験をプレゼンに転換! 相手の興味を引き付けるテクニック

1.心の準備で場を温める下地づくり

プレゼンの最初にはアイスブレイクを入れることが多いと思いますが、場を早く温めるために、事前の心の準備も重視しています。参加者には出席前に、プレゼンで語られる内容に関心を持っておいてもらうのです。相手の立場で考えると、プレゼン開始から話に追いつくまでは内容が頭に入ってきにくいものです。情報を事前に伝えて心の準備をしてもらうことで、こうした壁を取り除いておきましょう。

特別なことをする必要はなく、会議に招待する際にメールなどで目的や概要をしっかりと伝えておく、開催が近づいたら参加者にその内容をリマインドしておくといったことでOKです。これらは当たり前のことのようですが、「相手の心の準備のため」という視点が加わることで、伝え方、伝えるタイミングが変わってくるのではないでしょうか。

2.単調にならないよう、話し方には“変化”を

プレゼンの最中、もし相手の興味が薄れているような素振りが見えたら、気になってしまいますよね。そんなときは、再び注目させたいと思うあまりに声を張り上げてしまうこともあるかもしれません。ですが、張り上げた声が聞き取りやすいとは限りませんし、相手が大声に慣れてしまったら効果が薄れてしまいます。

私がおすすめしたいのは、声の強弱や話の緩急で“変化”をつけることです。たとえば、「さらに」「ところが」など、次の展開を予期させる接続詞を少し力を込めて発したり、重要なワードを少しゆっくりと話したり、話の途中で間をあけたりするのです。人は単調なものには飽きてしまいますが、変化をつけることで「おや?」とこちらを向いてくれる可能性が高まります。

3.最後は相手を巻き込んで一緒に考える

それでも反応が薄く、聞いてくれているかわからない人がいた場合はどうすればよいでしょうか。私はこういった場合、プレゼン中に「どうですか?」など、相手に話を振るように意識しています。こちらが提案する内容に、一緒に入って考えてもらうのです。

こうすれば相手はこちらに注意を向けざるを得なくなるわけですが、メリットはそれ以外にもあります。反応が薄い人に話を振るのは、「悪い反応が返って来るかもしれないので避けたい」という人もいるでしょう。ですが、ネガティブにも感じるこの状況は、相手の意見を取り入れたり、疑問点を解消したりするチャンスでもあると思うのです。

相手はもしかしたら、「自分が求めているものとずれている」と思って興味を示さないのかもしれません。そうした人の意見を取り入れることができれば、提案がさらによいものになる可能性があります。前向きにとらえて、相手を巻き込んでいきましょう。

一緒にその場をつくっていくつもりで

テクニック的な部分をご紹介してきましたが、基本は「その場を一緒につくっていく」という姿勢が大切だと思っています。これは保育もビジネスの現場も同じだなと感じるのですが、話を提供する側・される側に立場を固定してしまうと、聞き手は飽きてしまうものです。ときどき興味を引きつつ、相手を巻き込んでいきましょう。プレゼンの場合は特に、そういった姿勢でいることが互いの納得度を高めることにつながっていくように思います。

構成:福田さや香