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CASE STUDY2018.5.23 (Wed)

「ワンクール女子」って? シングル女性の共感を得た指輪キットのプレスリリース

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  • 益川侑子 | Yuko Masukawa
  • 株式会社シグナル PRコンサルタント

こんにちは。PRコンサルタントの益川です。
みなさんは、「ワンクール女子」というワードをご存じでしょうか。ワンクール女子とは、平均交際期間が3ヶ月以内の女性のこと。実は私たちシグナルが、ある手作り指輪キットシリーズ第3弾のPRのために生み出したワードなんです。

シリーズ商品のPRの場合、第2弾以降の商品を世に広めるには、メディアを飽きさせないための工夫が必要です。その一例として、シリーズ第3弾でもメディアに取り上げられる話題づくりに成功したケースをご紹介します。

シリーズ第3弾でも新たな話題をメディアに提供するには?

今回ご依頼くださったのは、JAM HOME MADE様。こだわりのあるアクセサリーを企画から製造・販売まで行う同社は、手作り指輪キット『名もなき指輪®』シリーズ最新作として、従来の円形から四角形へと指輪のデザインを新たにした『名もなき指輪® -しかく-』を発売予定でした。それに先立ち、プレスリリースの制作をシグナルにご依頼くださったのです。

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『名もなき指輪®』は専用の工具を使い、自宅でパートナーと一緒に世界に一つだけの指輪をつくることができる人気のシリーズ。ですが、すでに第1弾・第2弾を発売していたため、いかに魅力的な商品であっても、そのままデザイン面の新しさだけを打ち出したのでは、メディアに取り上げてもらいにくいことが予想されました。

そこで私たちシグナルは、新商品のモチーフ「四角形」に着目。クライアントへのヒアリングを通じ、そこに込められた意味を掘り下げることで、メディア訴求のキーを探すことにしたのです。

指輪のデザインに込められた意味からアイデアが生まれた

JAM HOME MADE様から商品開発の背景を引き出していくと、「四角形には『安定』という意味がある」というお話を伺うことができました。また、これまで『名もなき指輪®』シリーズはカップル向けに販売されていましたが、今回はファッション感覚でシングルの女性にもつけてほしいとのこと。安定を求める、シングルの女性……ヒアリングを進める中で浮かび上がったのは、安定したいのに恋愛が長続きしない、まるで私自身のような女性像でした。

実は私も、平均交際期間が3ヶ月と恋愛が続かない女性の1人。「私のような女性が他にもいるかもしれない。そうした方にも『安定』を意味する指輪を、お守りとしてつけてもらいたい――」こんな思いも手伝って、安定を求める女性にスポットを当てたプレスリリースのアイデアが生まれました。

「ワンクール女子」の話題で目を引くプレスリリースに

こうしてできたのが、「ワンクール女子」に関する調査結果を掲載した新商品のプレスリリースです。「ワンクール女子」という名前は、ドラマなどの“ワンクール(=3ヶ月間)”にちなんで名付けました。「安定した恋愛をしている女子」や、単なる「恋愛が長続きしない女子」に関するアンケート調査ではメディアへのアピールは弱いと考え、メディアに注目されるような新たなワードを創り出したのです。

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20~30代の女性の約7%が「ワンクール女子」という結果に。多くはなくても、これだけの割合で存在することを数字で示すことでストーリーに説得力が生まれます。

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結婚意識や振られる割合、別れからの立ち直りの早さなどを「ワンクール女子」と安定した恋愛をしている「notワンクール女子」とで比較しました。

もちろん、目を引く調査結果を掲載しても、商品につながらなければ意味がありません。「ワンクール女子」も安定的な恋愛を求めているという調査結果を示し、「安定」を意味する四角形の指輪へとつながるストーリーをきちんと描くことを意識しました。

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この調査結果から、「ワンクール女子」にも『名もなき指輪® -しかく-』がピッタリであることをアピール。

「ワンクール女子」からも共感。メディア露出の幅を広げることに成功!

「ワンクール女子」にスポットを当てたプレスリリースを発信した結果、『名もなき指輪®』シリーズがこれまでに露出してきた女性系メディアだけでなく、ビジネスパーソン向けなどの調査結果を好むメディアにも取り上げられるなど、露出の幅を広げることに成功しました!

特にうれしかったのは、プレスリリースを見て問い合わせてくださったとあるメディアの女性担当者さんから、「私もワンクール女子なんですが、調査結果には納得感がありました」と言われたこと。実は、シグナルの調査チームとアンケートの設計をする際に重視したのは、まさに「ワンクール女子」の視点や共感ポイントをきちんと押さえるという点でした。その狙いは、調査結果を見た当事者に「あるある」と思ってもらうことで、商品への興味につなげること。メディア担当者さんからの言葉を聞き、私たちの狙いが成功したことを実感しました。

こうして『名もなき指輪® -しかく-』は、シリーズ第3弾であるにもかかわらず、シングル女性を含めた幅広い層に訴求することができたのです。

良い商品をもっと世に広めるために

今回のケースのように、商品が本当に良いものであってもシリーズ第2弾・第3弾と続いていくにつれ、メディアへの露出は難しくなっていく傾向があります。新商品をそのまま訴求したのではメディアに振り向いてもらえない――こうしたとき、その商品の魅力を引き出しつつ、メディアに訴えかけるアイデアを生みだすのがPR会社の腕の見せどころです。プレスリリースの効果を高めたいなど、PRに関するご相談はぜひシグナルにお問い合わせください!

構成:福田さや香